目の前の山を登る
たまに本で見かける逆算思考という言葉。
逆算が大事という人も多い。
では逆算はそんなに大事なことなのでしょうか?
私はそうは思わないんですよね。逆算が必要かどうかは置いておいて、重要ではない。そう思ってる。
かくいう私は今まで生粋の逆算思考大好き人間だった。逆算して、計算して、計画を立てた。
確かに目標を持つのは大事だと思う。
これはモチベーションにつながるし、最終的なゴールが明確化されているということだから。
じゃあ、逆算って目標を持った後に
どこまで細かくすればいいの?
どのようにやればいい?
全くわからなかった。だから懐疑的になった。
本などに書いてある逆算思考、実際に逆算して成功された方々の思考というのは本当に素晴らしいと思う。
素晴らしいと思うけれども、今の自分には逆算ができない。
する能力もなければ、測る基準となる経験もない。
逆算をすればするほど八方ふさがりになり、動けなくなる自分がいるだけ。
逆算思考を身に着けるのが必要かどうか私にはわからないけれども、もし必要だとしてもそれを身に着けるのはもっと後でいいのではないかなと。
今、中途半端に身につければ、それはただの頭でっかちで小生意気な若者になってしまう。
そんな気がしている。
私の場合、大学一年の時から塾のアルバイトをさせてもらっている。
集団指導なので、当然みっちりとした研修が行われる。
採用試験、当然私は受かったけれども、こんな言葉をかけられた。
「世界に講師が一人しかいなかったら、しょうがないから授業をやってもらう」
つまり、最低ランクの入社成績だった。(そんなこと言うなら雇わなきゃいいのにと結構本気で思った)
それが悔しかったから、とりあえず入社して大学の4年間で6年のトップという塾の花形を任せてもらえるようになろう。そういう目標を立てた。
目標を立てたはいいけど、何をしていいかわからない。いつまでに何をやって、何を達成していけばいいのか。
本当に何もわからなかった。
だから、目の前のことにまずはコミットするようにした。
振られた仕事はしっかりこなす。信頼を得るように仕事には責任を持って取り組む。
大学1年・2年の時は大学にもいかず、結構な時間をバイトで過ごした。
その結果として、実力的にはまだまだ未熟だけれども、あくまで信頼という面では勝ち取り、4年目で6年のトップを任せてもらえている。(学生でやってるって聞いたことがないので、暫定的に学生唯一)
なんかな~。所詮そんなものだと思ってしまう。目の前の山を一つ一つしっかりと登っていくこと。
それがきっと立てた目標に近づくということだと思うし、登った後に見える景色はまた違う。そこで思考や行動にも当然変化はあらわれてきた。
ある方に言われたことがある。
人生は所詮スーパーマリオだと。
1の1のステージをクリアしたら、1の2のステージにたどり着ける。
そうやってひとつひとつのステージをクリアしていかないといけない。
そこに近道なんかないんだと。飛んでいくことはできない。
全くその通りだと思う。
今、僕らの事業は始まったばかりで、ようやく1の1ステージに片足を突っ込んだばかり。本質的にはまだスタートラインにすら立てていない。
起業したから、起業するからスタートラインに立った。そういうわけではない。
まずはスタートラインに立つ。その山をまずのぼろう。
そのあとのことは登った後で考えればいい。
登った後に見える景色がどんなものなのか。今から楽しみでしょうがない。